【『ミカエルの鼓動』柚月裕子】を褒める
私にとっては柚月裕子先生の作品は外れなしという印象です。今回もその印象に違わずとても楽しませてもらいました。警察モノなどをとても骨太に描かれる作風が特徴的ですが、今回は医療モノ。これも内容をどんどん深掘り ...
【『ぼくにもそのあいをください』宮西達也】の絵本を薦める
今回のオススメは絵本です。絵本だからといって侮ることなかれ。大人にも十分すぎるほどに読み応えのある作品が多数あるのです。読書垢の皆さんの中には絵本ファンもたくさんおられると思うので釈迦に説法かもしれません ...
【『民王 ~シベリアの陰謀~』池井戸潤】を褒める
痛快な政治コメディの続編。前作同様とてもコミカルで読みやすく、おそらく作者自身も楽しく描いたのではなかろうかと思える作品です。前作では親子が入れ替わるというSF要素がありましたが、今作ではその設定に頼るの ...
【『野の春 ~流転の海 第九部~』宮本輝】を褒める
ついに流転の海シリーズを読み切ることができました。宮本輝先生にとって足掛け37年にも及ぶ超大作。そして私にとっても初めて流転の海に出会ってから20数年の時を経て、ここに完結ですね。(“宮本輝”さんの名前を ...
【『獣の奏者』上橋菜穂子】を薦める
昔はライトファンタジーの存在感は大きいとは言えず、ヒット作品でも読者層全体を巻き込むのは困難だったように思います。しかしながら近年、その勢いは無視できないものであり、むしろ注目の的でもあります。小野不由美 ...
【『長流の畔 ~流転の海 第八部~』宮本輝】を褒める
『流転の海シリーズ』も8作目を読み終えました。残すところあと1巻ですね。ここへきて松坂熊吾にとっての逆境はますます厳しいものになってきたように思います。前回7作目の感想でも述べましたが、それに反比例して房 ...
【『廃墟の白墨』遠田潤子】を褒める
怪しげで魅惑的なタイトルに惹かれ読み始めたこの物語。けれども内容はとても重く暗いものでした。前半から中盤にかけてはとてもテンポよくその展開が気になってどんどん読めたのですが、次第にその重さにページをめくる ...
【『空飛ぶタイヤ』池井戸潤】を薦める
近年、池井戸作品は次々にドラマ化、映像化され、それぞれ大人気を博しています。『半沢直樹シリーズ』『下町ロケットシリーズ』『鉄の骨』『陸王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『ノーサイド・ゲーム』『花咲舞シリーズ』 ...
【『満月の道 ~流転の海 第七部~』宮本輝】を褒める
『流転の海』シリーズも7作目まで来ました。宮本輝さんのインタビューなどを追っかけてみると、当初は三部作構想、そしてその次が六部作構想、そして九部作となったことを考えると、いよいよ最終フェーズに入ったと見る ...
【『慈雨の音 ~流転の海 第六部~』宮本輝】を褒める
前回5作目で少し暗雲垂れこめた松坂熊吾の人生。その影響を私自身も受けてしまって、少しトーンダウンしてしまったことは否めませんでした。しかも再読区間が終了し、未知の領域に足を踏み入れたこともあって、色々と不 ...