【『中華そば ひよこ』桜ノ宮】のラーメンを褒める

<昔懐かしの醬油ラーメンが再現、間違いのない浪速の中華そば>

ラーメン戦国時代とでも言いましょうか。多くのラーメン職人たちによって、今までには無いような素材を活かした麺やスープ、あらゆるタイプのチャーシュー、数多くの創作ラーメンが生み出されています。ラーメン行脚をしていてこういった新しいタイプのラーメンに出会える喜びは楽しみの一つであることは間違いありません。その一方で、なぜか昔懐かしい、食べ慣れた変わらない味を求める自分がいるのも事実です。いや、むしろこんな時代だからこそそういった味が再評価されるようになっているのではないでしょうか。けれどもそんな味に出会えることがなかなか難しいのです。今回紹介する『ひよこ』さんは、その昔懐かしの味を再現してくれるお店でした。

到着までのドキュメント

お店がある桜ノ宮にはランドマークでもあるOAP(大阪アメニティパーク)があり、隣は帝国ホテルということでとてもわかりやすい場所にあります。OAPの正面の交差点角にあるため迷う事はまずないと思います。駅からは少し離れていますが、車で行くのであれば駐車場もたくさんありますし、OAPへの巡回バスを使えば(ってOAPさんに用事が無いとダメなのかな?)すぐに行けるのでアクセスは悪くありませんね。この日は車で向かったのですが、すぐにお店を見つけることができましたし、駐車場も数十メートルの所にあったので苦労しませんでしたね。

お店やスタッフさんとの交流

小さなお店で、この日は店主がお一人で切り盛りされていました。とても優しそうなお方で常連客の方と仲よさそうにお話をされていましたね。お話の内容が、「他の新しいお店に行ってきた」といった類いの話だったので、どうなのかなって思って聞いていましたが(こらこら聞き耳たてなさんなw)、全く嫌な顔ひとつせず、受け答えされていたので懐の深い器の大きい方だなあと思えました。こういう時、なんだか安心してラーメンを食べられるんですよね。

個人的感想

さて冒頭でもお話したように、昔懐かしのラーメンです。写真を見ていただければわかりますよね。だからスープをすすっただけで涙が出そうになるほど染みました。「そう、これこれ、この味」うんうんと頷きながらスープを一口二口、いや三口とすすりました。 “んまいっ!!” まあ、そりゃそうですね。ラーメン特集で今年のGPに輝いたそうなのですが、それも納得です。とにかく鶏醤油の懐かしい味を嫌いなお客さんはいないでしょう。それがとても濃厚で麺にも合うのです。そうそう麺もストレートで口の中に摩擦なく滑り込んでくる。お腹いっぱいでも食べられそうですね。そしてネギも正統派ですね。薬味ですよ、薬味。ラーメンの味をひきたたせる薬味としての役割を十分に果たしてくれています。そしてこの味玉見て下さい、とろっとろっの半熟!?ほぼ全熟!?もう見た目どおり美味しいわけですね。

そして懐かしい懐かしいと言いながら、新しいような気もしました。決して古くさい味ではないのです。懐かしさに近づきつづも鶏の出汁を効かしているところやとろろ昆布によって醸し出される風味が、微妙ではあるものの新鮮さを生み出しているのです。またチャーシューも薄めで最近のトレンドを反映しています。これは昭和と平成の融合がなされ令和の時代に姿を現したというべきでしょう。ぜひご賞味あれ。

基本データ

住所:大阪市北区同心1-8-24

電話:06-6358-8660

麺:普通ストレート

スープ:醤油

チャーシュー:薄め