【『鶏soba座銀にぼし店』心斎橋】のラーメンを褒める

2021年9月16日

＜グループ全体の方針を示すかのように教育力と芸術性を感じるラーメン＞

株式会社銀の葡萄さんが展開するラーメン店舗の数々。その中には私が古くから知る北新地の神虎（どうやら事業譲渡を受けたようですね）もあって驚きました。その歴史は意外に浅く、まだ「鶏soba」のブランドを用い始めてまだ７～８年なんですね。その勢いはとどまるところを知らず、出す店舗、出すブランドが次々にヒットしている様子。本当に驚かされますが、その人気の秘密はこの日の訪問を通しても明らかだったように思います。今回はやはり私の大好きな煮干しラーメンの屋号をとっている心斎橋のお店に訪問させていただきました。

到着までのドキュメント

お店を調べると私がよく行き来している通りの辻（と言っても結構大きいので目につくところ）にあり、場所もなんとなくわかっていたので、とりあえず近くまで車を寄せた後は、ぶらぶら歩けばすぐに着くだろうと予想。御堂筋を南下（御堂筋は南にしか行けないよw）して大体のところで駐車場に入れました。もちろん御堂筋は大阪府民にとっては馴染みのストリート。どこに停めようと困ることはないはず・・・でした。が、これがとんだ落とし穴でした。「知っている」「知りすぎている」からこそ、光景だけでなんとなく当て込んだ場所は一つ筋がずれていたため、どうしても店舗が見つかりません。グーグルマップも近すぎてかえってわかりません。正しい辻と間違った辻を行ったり来たりしてしまいました。また実は店舗の手前側の店が大きく通りに突き出している形になっていて、店の看板が見えない角度にあったのも災いしました。結果として１５分くらい、うろうろうろうろしてしまい、夏の暑さが厳しいこの日は夕方であったにもかかわらず容赦なく私の体力を奪うのでした。店舗を見つけたとたん、どうしてあと一歩、二歩、踏み込んで確認しなかったのか、自分を責めるばかりでした。

お店やスタッフさんとの交流

店には数名のお客さんが並んではいましたが、ピーク時に比べるとそれでもすいているほうなんでしょう。そう待たずに店内に入ることができました。ここからが銀の葡萄さんの教育がうかがえる素晴らしいサービスの始まりです。気持ちのよい挨拶と、心温かい気遣い、そして暑い日に嬉しい、空調がしっかり効いた店内。待っているうちにイライラも募るであろうことも見越した対応なのか、一気に心も体も涼しく癒されました。また外観からは全くわかりませんでしたが、店内はイタリアンレストランのような雰囲気。これは系列店に比べれば随分抑えられているのと知ったのは、その後の話。初めての私にとってはラーメン屋とは思えないスタイリッシュな店内が衝撃的でもありました。注文を笑顔で聞いてくれる店員さんたち。なんと気持ちの良い事か。フランチャイズ展開しているお店ですが、このように行き届いた教育が成功のカギを握っていると言っても過言ではないですね。

個人的感想

いよいよやってきました“煮干し吟醸クリア”。商品名までおしゃれですね。器、食器もこれまたお洒落で高級感を醸し出している。背筋が伸びますね。器をのぞけば食べるのが少しもったいないくらい美しい盛り付けがそこに。嫌でも期待が高まってしまいます。いよいよスープを口に運ぶと、一気に広がる煮干しの旨味、口の中全体に幸せが訪れます。「これもう美味しいやつやん、リピート確定やん」と頷きながらスープを二口三口と啜ります。麺は極細麺がこのスープとよく絡み絶品。それにしてもこの細い麺、好きなんですよね。鶏の上質なむね肉が全体を邪魔せず、なおかつボリュームを与えてくれます。メンマも特徴的な形をしていて、メンマ好きの私としてはたまりません。このような形状だと味も変わるのですね。味玉はやや燻製が効きすぎている気もしましたが、これは好きな人には人気が出る味でしょうね。結果としてはほぼパーフェクトに近いラーメンをいただくことができました。帰り際まで気持ちの良い、店員さんの対応、とてもよく意識されていることがわかりました。