【『麺や一想』久宝寺口】のラーメンを褒める

<濃厚な魚介スープながら口当たりのよい優等生ラーメン>

私はあっさり系のラーメンが大好きで、こってりした濃厚スープのラーメンは全体的に苦手です。ですので、この一想さんのラーメンは写真を見て「苦手だなあ」と少し敬遠していたところがあるのですが、仲の良いthomasさんが「八尾エリアでは『一想』さん一択」とおっしゃっていたのが妙に心に刻まれていて、八尾に足を運んだときに、思い切って訪れました。これがもう大当たりで記事にせずにはいられませんでしたよ。

到着までのドキュメント

何を隠そう20年ほど前は八尾市民だった私。懐かしい街並みを楽しみながらも、お店のあるあたりはそんなに詳しくはない地域だったので、なかなかに苦戦しました。実は苦戦の理由は駐車場が見つからないことにありました。八尾は近鉄の久宝寺口の駅前にお店があるため、電車で行くには便利なのですが、周りは狭い道路ばかりで駐車場がなかったために、お店を見つけながら素通りするしかなかったのです。どこかにあるだろうと思いつつ、どこにもない駐車場。結果として遠く離れた場所に停めてはるばる歩くことになりました。ラーメン行脚史上、最も離れた場所での停車となったのでした。お店につく頃には足が棒になっていましたし、帰りのことを考えるとうんざりでしたw。

お店やスタッフさんとの交流

有名店にも関わらず、庶民派のお店でアットホームな雰囲気を持った「一想」さん。店主、店員さんともに優しく迎えてくれました。なんでしょうか、お客さんまでとても温かいように思えて、お店の雰囲気が同類を呼ぶような感じ。心地よさを感じ取ることができ、ここまで歩いてきた疲れを吹き飛ばしてくれました。

個人的感想

さて、運ばれてきたのは写真の通りの濃厚なこってりラーメン。覚悟していたこととは言え、さすがにひるんでしまいます。あまりの濃厚さに具材も一部しかみえず、箸を入れると重量感が伝わってきます。「これは完食できるか!?」「とても良くしてもらっているのに残すなんてできないぞ」なんて思っていたのですが、スープを口に運んで驚き!!「う、うまい、そして飲みやすい」 想像していたものとはまるで違う食感が流れ込み安心です。というより、これは好みの味かもしれません。濃厚さに隠れがちですが実は繊細な風味で、実に計算されたスープではないですか。“濃い”という一点を除けば全てにおいてバランスの取れた優等生ラーメンなのです。麺のこしといい弾力といい味わいといい、スープによく絡んですするたびに美味しさが増していくではありませんか。メンマもしっかりと味付けされており、これまたスープとよくあう、極めつけは肉厚チャーシュー。しっかりと食べ応えのあるチャーシューでこれだけボリュームがあると、ラーメンそのものがリーゾナブルに感じられます。無駄な脂身もなく、肉本来の旨味を楽しむことができました。苦手なはずの濃厚こってり系のラーメンに、理想形を見出してしまった私。これはリピート確実、多くの人に紹介したいラーメンであると確信いたしました。これがあるからラーメン行脚はやめられませんよね。